鈴木すうこのイヌ負け.com

鈴木すうこの残念な暇潰しブログ。

アドベンチャーが終わらない

二月です。
呼んでもないのになってました。
さよならもいわず、一月は駆け抜け去って行きました……
足、早いなー。
あいつ、振り向きもしなかった。


振り向くといえば。

先日、現実にいっぱいいっぱいになったわたしとAで、夢と魔法の国として有名なネズミーシー行ってきました。

すげぇの。
あそこ、浄化作用ある。

なにかが洗われる。
心といわず、いろんなものがガッシガッシ洗われる。
マジックリンなんて目じゃない。

大抵年一ペースで、


「疲れたね……そろそろ行こっかー」

A「ですね……夢と魔法が呼んでます」


つって行くのが五年前くらいから恒例になってるんですけど、
本当、夢と魔法の国って謳っちゃってるだけある。
キャッチフレーズに偽りナシ。

ほんと、ウォルト・ディズニーって偉大過ぎ。


で、何回行ってようが毎回二人とも
パンフとか開かないんで、パーク内で「あれってどっちっけ?」「あっちじゃなかったですっけ?」「そっかーじゃ、あっちかー」「あれ?なんか違う?」つって、大抵迷いまくってるんですけど。
入園早々迷ってたら、知らないうちに、なんかのショーの列に迷い込んでまして、「15分待ちでーす」とかいわれちゃって。

ショーとか、めっきり見ないんですけど
このときのAが珍しく
「見てみまショーよ」
とか、今思えば軽いダジャレみたいなこといったのでね。
見てみたんですけどね。





すごかったです。

歌い手のボンキュッボンなパツキン姉御も、ストレートボブを揺らしながら頭まで足を跳ね上げるお姉さんも、渋い声で朗々と歌い上げるボブ(っぽい外人さん)も、華麗にタップダンスしちゃうお兄さんも、一流のエンターティナー。

しかも、

ミッキー、ドラム叩いてた。

ずんぐりむっくりまでいかずともね、彼、どう見積もっても二等身半がいいところのネズミなんですよ。

二等身半のネズミがね、
タキシード着て、ドラムスティック操りながら、華麗にスネア叩きまくりつつ、下手したらこのデカいハコ回しちゃってんの。
びっくりして、スタンディングオベーションしちゃうとこだった。
あいつ、いつかDJデビューとかもしちゃうんじゃないの?
ミッキーだったらね、流石にわたしも「見所あったからなー」って認めちゃうかもしれない。

週末DJとはわけが違う。


で、最後に
「スーパースター・ミッキーマウス!」
つって紹介されてたんだけど、ほんと、彼はスーパースターだった。
満場一致、異議ナシ。
老若男女、全ての人の心をグッと鷲掴み。

あいつはもう、ネズミの前にミッキーマウス
わたし一応、人として生きてきたわけだけど、完全に白旗あげてた。
で、「すごかったねー!」つってクオリティの高さに興奮してたんだけどね。





A「でも、すうさん、前にこれ見て寝たんですよね?なんで寝れたんですか?あんなにすごいのに!」





「疲れてた、の、かなぁ……」





ほんと、なんで寝ちゃったんだろう。
芸術レベルにまで昇華された一流エンターテイメントだったのに。

まあ、昔のことは思い出せないので「ねーなんでだろねー(笑)」つって、笑っときました。


その後に初めて昼のショー(中央の海でやってるやつ)見てみたりとか、
船に乗ってみたりとかしたんですけど、
そういう楽しみ方もね、ゆったりしてていいですね。
あれで6.000円ちょいなら安いです。

取り敢えず
「インディンジョンズン!」つってインディは勇んで乗りに行きました。


ネズミーのインディ、乗ったことある?
インディ出てくるんだけど、結構、似てんのね。
「ここは観光客の来るところじゃない!早く逃げるんだ!(セリフはランダムに変わる様子)」ってね、出会い頭にいうんだけど。


「前にさー、べーさん(わたしとAの前職場の同僚)とこれ乗ったんだけど、」

A「あ、そうなんですか?」

「うん。べーさんね、乗るまで散々『インディンジョンズン!』つってたのに、いざインディ出てきたらね、『あれ誰ですか!?』つったかんね」

A「流石(笑)」

「後ろの老夫婦とか、ちょっとざわついちゃったからね」


ざわつかせるプロ、今、地元帰っちゃってるんですけど、帰還をお待ちしています。
Aいわく、三人揃うと不幸スパイラルだそうです。

文殊の知恵の方じゃないらしいです。


そんなこんなで散々騒ぎ散らして、
「シリキウットゥンドゥ!(この響きがすごいお気に入り)」「神々の怒り!(この響きもお気に入り)」も散々いってたのに、
両方乗らずに退園しました。

シリキウットゥンドゥはね、なんか今、Level13までグレードアップしてるらしくて混んでたし、
神々の怒りはね、神々、怒ってなかった。
普通に運行停止してた。

神々としても、早々怒ってらんねぇよってことかしら。
「うちらがちょっと怒ってみたところでさー、どうせ『キャーッ♡』とかいって、両手あげちゃったりすんでしょー」ってね、ちょっと、拗ねちゃってんだと思う。
仕方ない。
そういうときもあると思う。





そうはいっても大満足で
夢と魔法にかかりまくったままイクスピアリでご飯食べながら、2013年の恋愛スケジュールとか立ててみたんですけどね。


四月 / 新たな出会い(イケメン)
五月 / 上記イケメンとぶつかり稽古仲間(体のお友達)になる。
六月、七月 / ぶつかり稽古継続
八月 / 音楽性の違い的なものから稽古終了
九月 / 新たな出会い(イケメン)
十月、十一月 / 誠実なお付き合い継続
十二月 / Aとの報告会でお互いデキちゃった報告

からの、結婚発表。





夢と魔法はどこに行ったのか、さっぱり、跡形ない。
舞浜圏内って、全然、夢と魔法フィールドだったはずなんだけど。

なんだか、すごいリアルだった。
(ぶつかり稽古仲間のくだりとか)

下半期はね、全然、いいと思うんだけど。
夢と魔法の残りカスみたいの、感じる部分あるかなぁ……って、思わないでもないんだけど。
上半期が汚れまくってる。
そのスケジュール、いらないような気がしてる。


A「デキちゃうくらいのことないと、結婚とかしなそうじゃないですか」


そういったときの彼女の瞳に、迷いはなかった。


ネズミーなシーで、シンドバッドがね、いってたんです。


「心のコンパスに従うんだ!」


インディもね、いってたんです。


「アドベンチャーは終わらない!」


わかる、わかるよ。
心のコンパス、大事。
アドベンチャーもね、たぶん終わらない。

けどさ、

心のコンパス従いすぎだし、アドベンチャーだってやり過ぎはよくないっつーか。
何事も、ほどほどがいんじゃないかなっつーか。

だけど、ほどほどが一番難しいわけです。
ほどほどってね、面白さに欠けちゃうわけです。





来年もここで、二人して、
同じこといってなければいいなぁと思いながら、初めて、誰かの背中を見送りました。
どんなに好きな人と会ってても、
背中を見送ることとか、振り返ることとかないんですけど。
「じゃ!」つって、あっさりしたものだったんですけど。

見送った。
なんか、三人揃わなくても、二人の間で世界が完結しちゃってて。


A「年々、絆深めてますよねー。ここだけで」


すごい納得しちゃってた。


不幸スパイラル、夢と魔法フィールドにおいても圧勝でした。





わたし達の心のコンパスを叩き割って、危険なアドベンチャーを終わらせてくれる王子様、待ってます。

そしたらまた、二人でさ、
世界のスーパースターに報告しに行くね。
「無事、出産しました」って。